総和規約について

FEM関係

久しぶりに弾性力学をやり直そうと思って、どうせだからブログにアウトプットしようと思う。

総和規約

直交座標系x-y-zをここでx_1, x_2, x_3 とおく。とりあえずおく。微少な長さds
x_1, x_2, x_3 方向成分を dx_1, dx_2, dx_3 とおくと

    \[ds^2 = {dx_1}^2 +  {dx_2}^2 +  {dx_3}^2  ds^2 =  \sum_{i=1}^{3}{dx_i dx_i} \]

と書ける。ここでΣを省略できると後々とても便利になる。上式を

(1)   \begin{equation*}ds^2 = dx_i dx_i  \end{equation*}

とかく。これを総和規約という。具体的には

同じ指標(添え字)が任意の項の中に2回現れた時、その指標は自動的に1から3まで総和されるものとし、総和記号Σは省略される。

ここで和を表す指標を擬標 dummy index、そうでないものを自由標 free indexとよぶ。

ここで和を表す 擬標は 総和を取るときのΣの下の添え字に対応しているので、何に変えてもOKである。つまり

(2)   \begin{equation*}ds^2 = dx_i dx_i = dx_n dx_n    \end{equation*}

クロネッカーのデルタ

クロネッカーのデルタ(Kronecker’s delta)なる便利なものがある。初学者にとってはどこが便利やねん案件だが、便利と信じるしかない。

(3)   \begin{equation*}\delta_{11} = \delta_{22} = \delta_{33} = 1     \end{equation*}


(4)   \begin{equation*}    \delta_{ij} = 0 \end{equation*}

となり、添え字が同じ時だけ1となる。これを使えばtag{1}

(5)   \begin{equation*}ds^2 = \delta_{ij}dx_i dx_j    \end{equation*}

となる。(右辺の項の中に、iが2回、jが2回ある。つまり総和記号Σが省略されているぅ!)これを書き下せば

    \[ds^2 = \sum_{i=1}^{3}{\sum_{j=1}^{3}{\delta_{ij} dx_i dx_j}} \]

となる。総和記号Σが二個になってる。つまり、総和規約 とクロネッカーのデルタを使うことでたくさんの総和記号がある話をきれいに書ける。ということになる。

上の例ではわざとΣ増やしてるだけじゃないかと思うかもしれない。それは正しい。

エディントンのイプシロン

同様にエディントンのイプシロンというのも便利になる。交代記号(permutation symbol)と呼ばれることもある。 これも、クロネッカーのデルタよりも輪をかけて初学者にとってはどこが便利やねん案件だが、便利と信じるしかない。

(6)   \begin{equation*} \epsilon_{ijk} =   \begin{cases}     0 & for(i=j, j=k, or k= i) \\   1 & for((i,j,k) = (1,2,3),(2,3,1),(3,1,2) \\ -1  &for((i,j,k) = (2,1,3),(3,2,1),(1,3,2)    \end{cases} \end{equation*}

ちなみに、この2行目を1,2,3の偶置換、3行目を奇置換と呼んだりする。1,2,3から1と2を交換すれば2,1,3となるので奇数回(1回)の置換でなる。ということ。1,2,3 -> 2,1,3 -> 2,3,1 となるので2,3,1は1,2,3の偶置換となる。

さてこれを何に使うかという例を一つ示す。次のa_{ij}を要素とする行列式は

    \[\begin{split}|a_{ij}|=\\&\left|\begin{array}{ccc}a_{11} & a_{12} & a_{13} \\a_{21} & a_{22} & a_{23} \\a_{31} & a_{32} & a_{33}   \end{array} \right|\\&=a_{11}a_{22}a_{33}+a_{21}a_{32}a_{13}+a_{31}a_{12}a_{23}\\&-a_{11}a_{32}a_{23}-a_{31}a_{22}a_{13}-a_{21}a_{12}a_{33}\end{split}\end{align} \]

となる。これが総和規約、エディントンのイプシロンを使うと、

    \[|a_{ij}| = \epsilon_{rst}a_{r1}a_{s2}a_{t3}\]

と書けるのだ!すごい!これはテンションを上げざるを得ない。

じゃぁ書き下しておこう(この作業はテンションを下げざるを得ない。)右辺は、r,s,tが擬標なので


    \begin{align*} \sum_{r=1}^{3}{\sum_{s=1}^{3}{\sum_{t=1}^3{\epsilon_{rst}a_{r1}a_{s2}a_{t3} }}} &=\sum_{s=1}^{3}{\sum_{t=1}^3{\epsilon_{1st}a_{11}a_{s2}a_{t3} }}+\sum_{s=1}^{3}{\sum_{t=1}^3{\epsilon_{2st}a_{21}a_{s2}a_{t3} }}  +\sum_{s=1}^{3}{\sum_{t=1}^3{\epsilon_{3st}a_{31}a_{s2}a_{t3} }}\\&=\sum_{t=1}^3{\epsilon_{11t}a_{11}a_{12}a_{t3}}+\sum_{t=1}^3{\epsilon_{12t}a_{11}a_{22}a_{t3} } +\sum_{t=1}^3{\epsilon_{13t}a_{11}a_{32}a_{t3} }\\&+\sum_{t=1}^3{\epsilon_{21t}a_{21}a_{12}a_{t3} }  +\sum_{t=1}^3{\epsilon_{22t}a_{21}a_{22}a_{t3} } +\sum_{t=1}^3{\epsilon_{23t}a_{21}a_{32}a_{t3} }\\ &+\sum_{t=1}^3{\epsilon_{31t}a_{31}a_{12}a_{t3} }  +\sum_{t=1}^3{\epsilon_{32t}a_{31}a_{22}a_{t3} }+\sum_{t=1}^3{\epsilon_{33t}a_{31}a_{s2}a_{t3} } \end{align*}


ここで\epsilon_{11t} とかは0と分かっているものがあるので


    \begin{align*}  &=\sum_{t=1}^3{\epsilon_{12t}a_{11}a_{22}a_{t3} }+\sum_{t=1}^3{\epsilon_{13t}a_{11}a_{32}a_{t3} }+\sum_{t=1}^3{\epsilon_{21t}a_{21}a_{12}a_{t3} }\\&+\sum_{t=1}^3{\epsilon_{23t}a_{21}a_{32}a_{t3} } +\sum_{t=1}^3{\epsilon_{31t}a_{31}a_{12}a_{t3} }+\sum_{t=1}^3{\epsilon_{32t}a_{31}a_{22}a_{t3} }\\&= \epsilon_{123}a_{11}a_{22}a_{33}+  \epsilon_{132}a_{11}a_{32}a_{23} + \epsilon_{213}a_{21}a_{12}a_{33} +  \epsilon_{231}a_{21}a_{32}a_{13}  +  \epsilon_{312}a_{31}a_{12}a_{23}  +  \epsilon_{321}a_{31}a_{22}a_{13}  \end{align*}


となる。

めんどくさいが、この手の勉強をするときは絶対にノートに一回書かないと、やり方は覚えれないと思う。

しかも、きれいな字で清らかな心とともに、一気に書き下さないといけない気がする。

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